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Nマガジン

相続対策としての生命保険④

2018.06.13

前回の「相続対策としての生命保険③」  http://n-concord.com/magazine/post-78/では生命保険の契約形態によって、受け取った保険金額の課税種類が変わるというお話までしました。

今回は遺産分割の対策として活用できる生命保険契約についてお話していきます。

生命保険金は保険金受取人固有の財産であり、相続財産ではないとの解釈があり、遺産分割の対象ではないとお話をしてまいりました。(ただし、「みなし相続財産」として相続税の課税対象です)この性質を利用した対策方法をご紹介します。

今回も前回の例題として出しました家族例を使っていきます。

状況を再度確認するため以下に記します。

被相続人=親

相続人=長男A・次男B・長女C

相続財産=不動産(家・土地)1億円、現金2,000万円

遺産分割を長男Aが不動産1億円、次男Bと長女Cが現金1,000万円ずつ相続したとします。

前回述べましたように次男Bと長女Cには遺留分を侵害されている金額が1,000万円ずつあります。(Nマガジン「相続対策としての生命保険③」参照)

次男Bと長女Cが納得し、このまま相続手続きを終了させればなんの問題もありません。

しかし次男Bか長女Cが、「貰う権利のあるものだったらば貰いたい」と権利を主張した場合、長男Aは遺留分侵害額を支払わなければなりません。これを遺留分減殺請求といいます。

両親がいなくなった状況で兄弟同士が権利を主張しあった場合、とんでもない大喧嘩に発展するかもしれません。

この大喧嘩を防ぐための方法として以下の方法があります。

相続人である親が生前に生命保険に加入することです。

上記のケースで考えますと、

契約者・被保険者=親

保険金受取人=長男A

保険金額=2,000万円

という終身保険に加入します。(終身保険は一生涯の保障ですので、いつ起きるか分からない相続に対応することができます)

この保険契約とともにご遺言も作成していただきます。ご遺言内容の中に「長男Aが受け取った生命保険金は次男Bに1,000万円、長女Cに1,000万円を代償分割交付金として支払う」旨を記していただきます。

生命保険金は受取人固有の財産であり、遺産分割対象外であるという解釈がここで生きてきます。上記の場合長男A固有の財産で足りない遺留分金額を埋めてあげることになります。

ここで注意していただきたいのは、保険金受取人を次男B・長女Cに絶対しないということです。

生命保険金は受取人固有の財産ですので、保険金を次男Bと長女Cが受け取ると元々持っていた財産と解され、遺留分減殺請求権がまだ生きている状態のままとなってしまいます。

このように生命保険の性格をよく知り、上手く使うことによって有効な相続対策手段となり得ますし、意味のなかった対策にもなり得ます。

また個々のケースにより状況は色々と変わりますので、税理士、弁護士、保険のプロ等に相談し最適な対策方法を検討することをお勧めします。

またNマガジン「代償分割の留意点」http://n-concord.com/magazine/post-162/もご参照ください。

 

 

 

 

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