新型コロナの影響で路線価の減額修正できる可能性が
2020.06.26
2020年6月24日の日本経済新聞によると、新型コロナウィルス感染症の影響で地価が下落した場合の路線価減額修正ができるようにする措置を検討しているとのことです。
路線価は、市街地的形態を形成する路線に面する宅地の1㎡当たりの評価額のことです。相続税や贈与税の算定に使う評価額となり、土地取引の指標となる公示価格の8割程度の価格となっています。国税庁が毎年7月に発表することになっていますので、今年の路線価ももうすぐ発表される時期です。
現行制度
地価が路線価を下回った場合、納税者が個々に不動産鑑定士に依頼して評価額を出してもらい、それをもとに相続税申告等をすることが可能です。ただし不動産鑑定士に鑑定を依頼すると数十万円の費用が必要となります。
検討案
毎年9月ごろに公表される基準地価が新型コロナウィルス感染症の影響で、広範囲で大幅に下落した場合、その地域の路線価を減額修正することができるようになります。基準地価は、都道府県が不動産鑑定士の評価をもとに毎年9月ごろに公表されます。この方法が可能になると、個々に不動産鑑定士への鑑定依頼をしなくて済むようになり費用をかけずに済み、手続きも簡便化されます。
現在、新型コロナウィルス感染症の影響で、多くの企業や人が不動産購買意欲が薄れていたり、様子見をしているため不動産市況は停滞しています。今後地価下落の圧力がかかる可能性は高いと言えるでしょう。
地価がどの程度下がったら適用なのか、対象地域をどう決めるのかなどの詳細は今後詰めていくとに事です。できるだけ分かりやすく手続しやすい方法になることを願います。
あと、固定資産税とかも下がってくれたら助かるな、なんて思ったりもします。