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Nマガジン

Nのつぶやき④~コロナショック後の不動産市況を考える~

2020.04.28

不動産市場は今どうなってるの?

 

新型コロナウイルス感染拡大による経済停止が長引いています。

いつ終わるのかという出口も見えないために、多くの人が「何をしていいのか分からない」状態になっています。

その中で、過熱気味であった不動産市場にも陰りが出てきています。

3月以降はデベロッパーの仕入れ意欲が急速に薄れ、以前のような値が付かないようです。

企業活動が停滞し景気も悪化していますので無理もありません。

個人では、どうしても動かざるを得ない方がかろうじて動くのみの状態ですので、不動産市場の流通はほぼしていない状態です。

自宅を買おうと考えている人は「先行きが見えないので借金をしたくない」などと思い買い時ではないと考えるでしょう。

ですので、売ろうと考えている人は「今は売り時ではない」と考える方向に向かいます。

 

 

今はどうしたらいいの?

 

不動産価格も下落傾向である今は、もちろん不動産を売ることはお勧めしませんが、やむなく売らざるを得ないという方もいらっしゃいます。

例えば、今親が亡くなり相続が生じて相続税を支払うために自宅を売却しなければならないケースがあります。

親が生前に相続対策を立ててくれていて、相続税納税資金として生命保険に加入していると売却の必要は無いですが、納税資金が無い場合には売却するしかないということになります。

ゆえに生前の相続対策はすごく大事なのです。

相続税の申告と納税は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行わなければなりません。期限を過ぎると延滞税と加算税を払わなくてはなりません。

そして不動産市況はよろしくありません。

通常の買い手がいない状況ですので、かなり安い価格での売却になってしまう可能性が高いです。

ですので、本来売る時期ではないのですが、売らざるを得ない状況になってしまう方もいるのです。

この状況下で上記のケースに遭遇した方は冷静に考え迅速に動く必要があります。

当たり前ですが、相続税がいくらかかるのかを出来るだけ早く把握して、手持ち資金がいくらあるのかを確認しなければなりません。

このご時世だからこそ存在する助成金や補助金がありますので、これに該当するかも調べた方がいいでしょう。該当であれば納税資金に回すことも可能です。

それぞれの方が色々な状況に置かれていると思いますが、今は出来るだけ不動産売却はしない方法を考えた方が得策になることが多いと思います。

 

 

新型コロナウイルス収束のシナリオはあるのか?

 

この新型コロナウイルスは収束するのか?という言葉をよく耳にします。

どうなのでしょうか。

最近世の中に出てきたSARS、MARSは致死率が高い強毒ウイルスであるために感染者が動き回ることも少なく、感染が全世界を駆け巡ることはありませんでした。

上記ウイルスと比べて致死率が低い新型コロナウイルスは、感染者が動き回れることが多いために瞬く間に全世界に広がりました。

 

今回の新型コロナウイルスと似ているのがスペイン風邪と2009年の新型インフルエンザではないでしょうか。両方ともパンデミックを引き起こしたウイルスです。

 

スペイン風邪は、1918年~1920年の間に世界で5億人が感染したとされ、死者は1億人に達したのではないかという説もあります。

また第一次世界大戦下での流行であり、軍人たちの死因が、戦死者よりもスペイン風邪での方が多かったという記述もあります。

そして第一次世界大戦を終わらせた最大の要因はスペイン風邪であったとも言われています。

 

2009年新型インフルエンザは、豚由来インフルエンザウイルスと言われてます。

新型インフルエンザという言葉は、当時は鳥インフルエンザにも使われていて両者を混同してしまっている人も多かったと見受けられます。

鳥インフルエンザは致死率が高いですが、人に感染しにくいという印象がありました。

豚インフルエンザはパンデミックを引き起こしましたが、症状は軽いことが多かった印象です。(お亡くなりになってしまった方もいます)

日本でも大流行しましたが、国民の行動を制限するような現象起きませんでした。

 

上記二つのインフルエンザウイルスで共通することは、両インフルエンザウイルスともまだ存在する、ということです。

ウイルスは撲滅されたのではなく、この社会に存在し、人間と共存しているのです。人間が自己免疫や開発した薬剤でウイルスを攻撃したり、ウイルスが人間の身体に取りつき害を及ぼしたりしながら共存してるのです。

 

今回の新型コロナウイルスもこれだけ世界に広がりました。

恐らくですが、

きっとこのウイルスも存在し続けていくのだと思います。

 

では、新型コロナウイルス感染拡大が収束するということは何なのでしょうか?

新型コロナウイルスを撲滅させることなのでしょうか?

感染者を全て収容できる病院を作れたということなのでしょうか?

マスコミに発表される感染者数をゼロにすることなのでしょうか?

マスコミが新型コロナウイルス関連報道を止める事でしょうか?

多くの人々が免疫を確保することでしょうか?

一人の感染者がウイルスをうつす人数を一人以下にすることでしょうか?

ワクチンや治療薬ができることでしょうか?

国が目指しているゴールは何なのかを是非聞いてみたいです。

我々国民は、どうなればゴールかということが分かるようになれば我慢もしやすくなると思います。人間は目的が無いと、なかなか行動できないものです。

 

私は、このウイルスはゼロにできないと思っています。そして、このウイルスと人類は共存していくことになると思います。

自己免疫と有効なワクチンと有効な薬剤、この3点セットを人間が獲得できるまで、できるだけ経済を殺さずに道を導いてくれるか、国に期待したいところです。

 

 

コロナ危機後の不動産

 

コロナ危機が去った後は、人間がどう動くのでしょうか?

今回の危機のことは多くの人たちに、トラウマとして残るはずです。

また、感染の第2波、第3波があるということも危惧されていて、多くの人がそのことを知っています。

人と人との距離が危機前に戻ることは、当分の間は無いかもしれません。

感染しても大体は治るという自信を人類が持つまでは。

 

またテレワークが推奨され、導入企業もどんどん増えています。

緊急事態宣言の期間が長くなればなるほど、テレワークの仕事も増えていくことでしょう。

社内の会議だけでなく、社外の人との商談や面談も増えていくことでしょう。

私自身も、この時期だけ無料で開放されているオンライン面談システムを使ってみました。相手のお顔を拝見しながら話せて、資料も相手に見せやすく、スムーズに資料をお渡しできる優れたシステムでした。ただ、直接お会いしている時に感じる会話の温度はなかなか感じることが難しく、直接面談より疲れた感はありましたが、慣れですかね。

このような人と直接会わないで仕事を進めていく手段や方法がどんどん発達していくのでしょう。(人と直接会って仕事を進めることももちろん大事であり、残さないといけませんが)

 

生活に関してはどうでしょうか?

生活必需品の通信販売が増えていたり、食べ物のテイクアウトやデリバリーは活況を呈しているというお話しも聞きます。

オンライン飲み会も楽しいものだと聞きます。

 

 

新型コロナ感染は、人が集中して集まっている東京や大阪で多く発生しました。

神奈川県、埼玉県、千葉県の感染者の多くも東京で感染している 可能性が高いと思います。(私が住んでいる千葉県でも、東京の通勤圏ではない市ではほとんど感染者がいません)

 

以上の事象から、東京への人口集中化リスクと、都心に住む必要性の減少が見られます。

そして、これから車の自動運転化が始まってきます。

自分で運転する必要が無いので、移動の間に運転以外の行動を取ることが可能です。しかも運転で疲れることもありません。(運転する楽しさが無くなるのも、かなり寂しいですが)

美味しい食べ物も食べられて、いつでも集まれる楽しい仲間たち、そして楽して移動できて、心静まる閑静な住宅。

今までそっぽを向かれ始めていた郊外の住宅もクローズアップされていくのではないでしょうか。

 

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