NCC エヌ・コンコード・コンサルティング株式会社

お問合せは(平日:10:00~18:00)TEL 03-5050-2254 フォームによるお問合せはコチラ

Nマガジン

相続対策に効果を発揮する生命保険~3つの活用方法~

2020.06.21

相続対策をした方がいいと聞きますが、どうしてなのでしょうか。

その必要性を、相続の実情から探ってみましょう。

 

 

相続税の実情

実際に日本国内で年間どのくらいの人が亡くなられているでしょうか?そのうちの何%の人が相続税を支払っているのでしょうか?

詳しく見てみましょう。

 

毎年何人の方が亡くなられているのでしょうか?


         被相続人(死亡者数)  

2015年    103,043人

2016年    105,880人

2017年    111,728人

2018年    116,341人

(厚生労働省「人口動態統計」)

 

毎年じわじわと人数が増えていることが見えてきます。

 

毎年何人の方が相続税を支払っているのでしょうか?


         相続税が課税された 相続税が課税された

         被相続人数     人の割合

2015年    103,043人  8.0%

2016年    105,880人  8.1%

2017年    111,728人  8.3%

2018年    116,341人  8.5%

(国税庁「相続税の申告状況について」)

 

毎年相続税を支払う人数も割合も、じわじわと増えています。

ちなみに2014年の相続税が課税された人の割合は4.4%でした。これは2015年1月以降に相続があった場合は相続税の基礎控除額が4割下がった結果が表れています。

 

相続税を支払った人は、いくら支払っているの?


         相続税総額     被相続人一人

                   当たりの金額

2015年    18,116億円  1,758万円

2016年    18,681億円  1,764万円

2017年    20,185億円  1,807万円

2018年    21,087億円  1,813万円

(国税庁「相続税の申告状況について」、2018年は「相続税の申告業績の概要」)

 

相続税総額と被相続人一人当たりの平均額もじわじわと増加しています。

 

相続財産の種類 


相続財産の金額の構成比

土地:36.5%

現金・預貯金等:31.7%

有価証券:15.2%

(国税庁「相続税の申告状況について」2017年)

 

路線価の動向


相続税を計算する際に土地の評価は「相続税路線価」を使います。

「相続税路線価」は、土地取引の指標となる公示地価の8割程度の価格となていて、国税局長によって定められています。

そして国税庁によって例年7月1日時点の価格が公表され、国税庁ホームページで閲覧することができます。

 

2019年の路線価は、全国平均値で1.3%のの上昇となり、前年の上昇率0.7%を上回っています。前年比が上昇したのは4年連続で、全国平均を記録し始めた92年以降初めてのことだそうです。

平均値が上昇したのは、19都道府県で下落は27県でした。

上昇率の最高は、沖縄県で8.3%となっています。

 

首都圏と近畿圏については以下に記しておきます。

・首都圏

東京都 4.9%

神奈川県 0.9%

千葉県 1.0%

埼玉県 1.0%

1都3県は上昇していますが、周辺の茨城県、栃木県、群馬県、山梨県はいずれも下落しています。

 

・近畿圏

大阪府 1.9%

京都府 3.1%

奈良県 △0.3%

和歌山県 △1.3%

2府だけが上昇しています。

 

 

 

実情からの考察

 

都心部に住んでいると相続税が大変?

相続税の基礎控除額が4割減ってから、相続税を支払う人の割合が約2倍になりました。

それでも、2018年に相続税を課税された人の割合は全体の8.5%ですから、一部の人達だけの問題のようにも見えます。

しかし、この数字は全国の平均値です。住んでいる地域によって様相が変わってくることに注意が必要です。

理由は以下の2つです。

先ず、上記の相続財産の種類を見ていただくと、相続財産の中で不動産が一番多いことが分かります。

次に、その不動産の価値が一部地域では上昇しているが大部分の地域では下落しているということが見えます。

路線価が上昇している地域だけを抽出して、相続税の対象になる人の割合を計算すると、かなり高い割合になると思います。

例えば、東京都23区部に戸建て住宅を所有しているような方は、相続財産の価額が相続税基礎控除の額を超える可能性が高いと言えるでしょう。

 

相続税がかからないから大丈夫?

それでも相続税の対象になる人は全体の8%台です。9割くらいの人達が相続税と無縁ということになります。

では、相続税と無縁の人達は相続とも無縁でしょうか?

いえ、無縁ではありません。相続税がかからなくても相続は必ず起こるのです!

亡くなった人には多かれ少なかれ遺ったモノがあるはずです。

この遺ったモノをどうするのかを決めなくてはいけません。相続人で分けるとか、寄付してしまうとかを決めていく必要があるのです。

相続とは相続税のことだけではないのです。

では、上記の相続財産の種類を見ますと、相続財産の中で一番多いのは不動産です。

不動産は、土地や建物ですので分けることが難しいモノです。

相続人で分けるにはどうしたらよいのか等を考えなければなりません。

相続税がかからなくても、こうしたことは行わなければなりません。

 

 

今まで相続に関する実情を見てまいりました。

そこからは、相続税の問題と、遺産をどうするかの問題が見えてきます。

この問題を生命保険で解決することもできますので、ご紹介します。

 

生命保険の3つの活用方法

 

①生命保険金の非課税枠活用

②納税資金確保に活用

③遺産分割対策に活用

 

では、3つの活用方法を具体的に見ていきましょう。

 

①生命保険金の非課税枠活用

生命保険金は、遺族の生活を確保するために相続税の計算において非課税枠という特典が認められています。

生命保険金の非課税枠は、500万円×法定相続人数 です。

例えば、相続人が配偶者と子2人の場合は、

500万円×3人=1500万円

までが非課税となります。

現金で1500万円を所有していると、そのまま相続税課税対象となりますが、生命保険金に変えるだけで全く相続税のかからない財産に変身しますので、この非課税枠を使わない手はありません。今は健康状態が思わしくなくてもご加入できる生命保険等がありますので、ご興味のある方はお問い合わせください。 →「お問い合わせ」

ポイントは、契約者=被相続人、被保険者=被相続人、保険金受取人=法定相続人 とすることです。

これは生命保険金を相続税扱いにするということですが、詳しくは「相続対策で加入する生命保険金~課税種類を選ぶ~」をご覧ください。

 

②納税資金確保に活用

相続税は原則現金での支払いになります。

不動産等にも相続税は課税され、現金での納税となります。

相続財産の割合で不動産の比重が大きい場合は、納税資金の確保を意識して講じないと納税できないかもしれません。

そこで、生命保険の活用が考えられます。

生命保険契約は相続発生と同時に現金が発生する装置です。原則、保険金請求書が保険会社に到着してから4営業日以内に保険金受取人の口座へ振り込まれます。

故人の銀行口座は相続後に凍結する可能性もあります。

不動産も急に現金化することは困難です。

つまり生命保険金は、相続時において流動性の高い資産と言えるのです。

 

③遺産分割対策に活用

生命保険金は、保険金受取人固有の財産とされています。

つまり、相続財産ではないために遺産分割をしなくていい財産ということなのです。(税法上は「みなし相続財産」として相続税課税の対象です)

この性質を利用して生命保険金を「代償分割交付金」として活用する方法があります。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。→ 「遺産を仲良く分けましょう~生命保険を使った代償分割~」

 

 

まとめ

 

生命保険は、人が亡くなった時に現金が発生し相続税の非課税枠がある特殊な金融商品です。

相続対策に生命保険を取り入れることで、税負担を減らすことができて、争いごとのない円満な相続を実現することができます。

ただ生命保険は健康状態によって加入できない場合も多々ありました。

しかし現在は入院をしていなければ加入できたりする生命保険などもあり、生命保険で相続対策をしやすい状況になっています。

ご検討される価値は大きいでしょう。

エヌ・コンコード・コンサルティング株式会社はそのご検討のお手伝いをします。

ご相談はこちらから→ 「お問い合わせ」

 

記事一覧はコチラ